2021年京大数学の解説|整数問題の王道問題
今回解説する問題は以下の2021年の京大の数学の問題です。
より詳しい解説は動画でもしていますので見てみてください。
解き方のパターン
この問題の解き方のパターンとしてはよくあるもので2つあります。
① 余りに注目してmodを使う解き方
② p⁴+14がすべてなにかの倍数であることを示す。
modについては習っている人と習っていないひとがいると思うので、今回は青チャートにも載っているような②の解き方で解いていきたいと思います。
解答手順
① 実際にp=1から順番に入れて具体例を考えて何の倍数になりそうかを考える。
② 2(式),3(式)などの形を作って倍数の形を示す。
ではまず①の具体例を考えるところからやっていきます。
p=1は素数ではないので2から入れていきます。
p=2 のとき p⁴+14=(2)⁴+14=30 ・・・素数ではない
p=3 のとき p⁴+14=(3)⁴+14=95 ・・・素数ではない
p=5 のとき p⁴+14=(5)⁴+14=639 ・・・3の倍数(各位の和が3の倍数)
p=7 のとき p⁴+14=(7)⁴+14=2415 ・・・3の倍数(各位の和が3の倍数)
p=11のとき 3の倍数
心配な方は続きも調べて貰えばと思いますがp=5以降はずっと3の倍数が続きそうですね。具体例で仮説を立てることができたのでp=5より大きいときp⁴+14が3の倍数を示していきます。
②倍数を示す
まずp=2,p=3についてはそれぞれ書いてもらって素数でないことを示します。
p=2 のとき p⁴+14=(2)⁴+14=30 ・・・素数ではない
p=3 のとき p⁴+14=(3)⁴+14=95 ・・・素数ではない
p>3のときのp=3k, 3k+1, 3k+2と表せます。3kは素数ではないので、3k+1,3k+2を調べて行きます。
p=3k+1のとき)
p⁴+14のpにそのまま入れて計算しても答えはでますがここで少しだけ工夫します。
(p⁴-1)+15
=(p²+1)(p²-1)+15
=(p²+1)(p+1)(p-1)+15 と変形して3の倍数の判定が楽になりますね。
p=3k+1のときp-1は3kとなるので、3k(p²+1)(p+1)+3×5と書き換えれるのでp=3k+1は3の倍数を表せます。
p=3k+2のときも同様p+1に代入することで3の倍数と表せることができます。
よって、p=2,3 p>3のとき全てが素数でないことが示すことができたので問題のpが素数ならば、p⁴+14は素数ではないことを示すことができました。
実際の入試問題ではもう少し丁寧に解説を書いてもらいたいですが大きな流れはこのような形です。
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