今回は2020年慶應経済の数学大問2「確率」の問題の解説をしました。

 

問題の難易度自体は高くないのですが、計算を工夫しないとかなり面倒な問題です。

 

問題を解く過程をすべて動画にしたので、ぜひ参考にしてみてください。

 

2020年慶應経済の数学大問2「確率」の解説

問題は以下のとおりです。

 

大問2

1個のさいころを8回続けて投げる。ただし、さいころを1回投げ終えるごとに、それまでに出た目の合計を記録しておく。

(1)さいころを3回投げ終えた時点で、それまでに出た目の合計がちょうど9である確率は◯◯/◯◯◯であり、合計が12以上である確率は◯/◯である。

(2)さいころを8回投げ終えるまでの間に、出た目の合計がちょうど6になることが起きる確率は、a=◯、b=◯、c=◯、d=◯とおくとab/cdと書ける。

(3)出た目の合計が初めて7以上になった時点で、その値が12以上である確率は、e=◯、f=◯とおくとae/cfと書け、その値がちょうど9である確率は、g=◯、h=◯、i=◯、j=◯とおくとag/ch-ai/cjと書ける。ただし、a、cは(2)で求めた値とする。

それぞれの解き方のポイントを紹介します。

(1)仕切りの絵を書いて解く

(1)は数え上げて答えを出すこともできますが、後の計算が大変になるので次のように考えましょう。

 

ポイント

1回目のさいころをx、2回目のさいころをy、3回目のさいころをzと置き、

x+y+z=9

それぞれ1≦x≦6、1≦y≦6、1≦z≦6の範囲の中でどんな組み合わせがあるのかを考える。

あとは絵を書きながら組み合わせを考えていきましょう。
続きは、解説動画の0:13〜で紹介しています。
答え 25/216
「合計が12以上である確率」を考えるときは以下のポイントを抑えておきましょう。
ポイント
3回目を投げる前のx+yが6以上でなければ12にならないので
x+y≧6
このポイントを抑えた上で、場合分けをしていきます。
こちらも続きは動画の2:50〜で紹介しています。
答え 3/8

(2)場合分けをして考える

(2)の問題は、次のように考えていきましょう。

ポイント
出た目の合計がちょうど6になるので、さいころを振るのは最大6回。
以下6パターンの場合分けをして求める。
①x=6
②x+y=6
③x+y+z=6
④x+y+z+α=6
⑤x+y+z+α+β=6
⑥x+y+z+α+β+γ=6
あとはそれぞれの確率を計算します。
続きは、動画の5:15〜で解説しています。
答え 75/66

(3)全てのパターンを考えて、場合分けする

「出た目の合計が初めて7以上になった時点で、その値が12以上である確率」については、次のように考えていきましょう。

ポイント
「出た目の合計が初めて7以上になった時点で、その値が12以上になる」のは、6→12に飛ぶパターンしかない。(サイコロは6つしか目がないので)
そのため、(2)の問題で求めた「ちょうど6になる確率」を使って答えを導き出す。
(2)の「ちょうど6になる確率」が75/66だったので、その次に6の目が出る確率の1/6をかけて
75/66✕1/6=75/67

 

答え 75/67

 

 

「その値がちょうど9である確率」は、次のように考えていきましょう。

ポイント
「出た目の合計が初めて7以上になった時点で、その値がちょうど9である確率」のは、以下の4パターンがある。
① 3 → 9
② 4 → 9
③ 5 → 9
④ 6 → 9
あとはそれぞれの確率を計算します。

続きは、動画の9:21〜で解説しています。

答え 76/67-72/63

 

まとめ

今回の問題は、前半は数え上げて答えを出すこともできますが、それでは後半問題の計算が大変になるので、「組み合わせの考えでパターン数が分かる」というところに気づけるかが重要でした。

 

他の大学の過去問の解説も随時増やしていますので、いろいろと解きながら経験を積んでいきましょう。

 

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